管理人CIPHERの日々をだらだらつづった日記です。上の似顔絵は、似顔絵イラストメーカーで作りました


by cipher0708

久々に読書ネタ

経済難(?)だけど、いろいろ本は読んでます。
その中から、同じ作者のものを二つ。

  松樹剛史著「ジョッキー」(集英社文庫)

タイトルからわかるとおり、競馬ものです。主人公はフリーで落ち目の騎手。騎手仲間やライバル、厩務員から馬主や女子アナまで、主人公と競馬にかかわる人たちとのお話です。

 1人のジョッキーの心の葛藤や馬に対する愛情などが細かく描かれ、ストーリーよりも心の動きを重点においた作品。このところミステリなどのストーリー重視のものを多く読んでいたので、新鮮でもあり、面白かった1冊です。主人公が僕と同年代の男性なので、かなり主人公の気持ちや考え方には共感できたこともあり、一気に読みきりました。

貧乏で、とうのたったジョッキーだけど、決して自分を安売りしない。常に自分の信念に基づいて生きている主人公・八弥。生活は苦しいけど、決して自分を曲げない生き方がけっこう感動しました。

 僕は競馬をやらないので競馬用語とかはよくわからん(というか、単勝・複勝のちがいもよくわかんない)のだけど、競馬好きの人なら必ずはまるんじゃないかな。ジョッキーの心理なんかもよく描かれているので。

 
  松樹剛史著「スポーツドクター」(集英社文庫)

この作者の2作目。いわゆるスポーツ選手を相手にする先生と、さまざまな患者との交流を描いた一作。高校の部活からリトルリーグ、プロの選手まで幅広く扱っている。前作との共通点は、やはりスポーツにかかわる人たち(選手だけでなく、親や同級生やコーチまで)の考えた方や、感情を細かく描き出している。確かに文章は読ませるのだが、自分がスポーツ系のクラブに所属したことがないだけに、いまひとつ入り込めなかったというのが正直なところ。また、後半はドーピング問題が主になり、小説としてのテーマがいまひとつみえないな。
 また、「スポーツドクター」というタイトルの割には、その「ドクター」にスポットが当たってないの。それに、登場人物もキャラクタ設定もいまいち。

 ただ、この作者は僕のひとつ年下。両作ともキャラクター造形などにはちょっと難があるのだが、心理描写と文章力はすばらしい。若い割には、老成した文章を書く作家だなと思いました。
今後の活躍に期待したいところですね。
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by cipher0708 | 2006-01-27 22:24 | 読書